Hoshino-CPA.com
業務案内 米国個人所得税・2016年度想定Q&A プロフィール コンタクト ホーム
パートI:外国人に対する米国での課税 パートII:税務申告書の仕組み
2016年度:想定Q&A
アフォーダブル介護法(通称オバマケア)によりメディケア税が追加となっているのに加え、2014年に続き未保険の期間があった場合に罰金が追加税として課されてしまう

 健康保険オバマケアによる税金への影響はないのでしょうか?

 オバマケアObamacareですが、これは俗な呼び方であって、アフォーダブル介護法Affordable Care Act (ACA法)が正しい呼び方です。ご質問ですが、影響はあります。

個人所得税計算の上では、<<表3>>の「その他の税」に含まれることになりますが、国民皆保険を標榜するアフォーダブル介護法の財源を補填するため、二つの追加連邦税が2013年から加わりました。

ひとつは、勤労所得・自営業ネット所得が一定(夫婦合算申告の場合25万ドル、夫婦個別申告の場合12万5千ドル、独身申告及び独身世帯主申告の場合20万ドル、)の金額を超えるとその超過額に対しメディケア税が追加で発生し、2013年から税計算の上でこの税を追加税として加えることが必要になりました。具体的には上記一定金額を超過した金額に0.9%を掛けた金額がメディケア税となります。

実務の上ではフォーム 8959で該当メディケア税を計算し申告書に添付することなります。ついでながら、雇用者も従業員の給与が20万ドルを超過する場合、その超過額に0.9%を掛けた金額を給与から源泉徴収することになっていますので、もしそれがされていれば税務申告の時点でのメディケア税負担は少なくなる筈です。

もうひとつは、投資純所得があり変更調整後総所得(Modified Adjusted Gross Income, MAGI) が一定(夫婦合算申告の場合25万ドル、夫婦個別申告の場合12万5千ドル、独身申告及び独身世帯主申告の場合20万ドル、)の金額を超えるとその超過額に対しもうひとつのメディケア税が追加で発生し、2013年から税計算の上でこの税を追加税として加えることが必要になりました。具体的には上記一定金額を超過した金額に3.8%を掛けた金額がメディケア税となります。

実務の上ではフォーム 8960で該当メディケア税を計算し申告書に添付することなります。

対象となる投資所得には、課税利子所得、課税配当金所得、アニュイティー所得、賃貸益、キャピタルゲイン益、などが含まれますが、非課税利子所得、IRAや401年金プランなどからの引きおろし、ソーシャルセキュリティー受給、生命保険受取り、受取離婚手当、元軍人に対する非課税の給付、などは含まれません。

さて、今ご説明したふたつのメディケア税に加え、2014年から「連帯の責任」(Shared Responsibility Provision)と呼ばれるペナルティーの徴収が実施され、2015年に継続されています。これはACA法が国民皆保険加入を建前としていることから、納税者あるいはその被扶養者が最低限の健康保険でカバーされていない場合、年間に3ヶ月以上連続して最低限の健康保険ですら未保険であれば未保険の月数に応じて連帯責任支払い額を申告書の上でその他の追加税として計上させられることになりました。但し、所得が少ないため健康保険に参加できない、などの場合はこのペナルティーは免除されます。

ペナルティーは以下のように計算されます。

計算1:世帯所得(A)が2016年の税務申告申告義務となる所得(B)を超過している金額X2.5%

(A)夫婦合算申告者-$20,700;夫婦個別申告者-$4,050;独身世帯主-$13,350;独身者-$10,350)(B)AGI+扶養家族の所得+海外勤労所得+非課税利子所得

計算2:世帯における成人の人数X$695+18歳未満の子供X$347.50(但し$2,085を上限とする)

計算1と計算2のどちらか多額の金額がペナルティーとなる。(但し、以下説明のマーケットプレイスで提供されるブロンズレベルの保険代の全米平均金額を上限とする。) 上記は複雑ですが、実務の上では、書式8965に付属している説明にあるフローチャートと計算式に当てはめて計算することになります。

それから、2016年に連邦政府あるいは州政府が運営する健康保険マーケットプレイス(Health Insurance Marketplace またはExchange)への参加者については、その保険代支払いを軽減するために保険代税クレジット(Premium Tax Credit)が適用された場合、税務申告の際にそのクレジット金額が適正であったかを計算し、過大にクレジットを貰いすぎていたらその差額を税務申告の上で不足税として計上し、逆にクレジットが少なかったらその差額を税務申告の上で既納税額としてクレジット計上することが必要にもなりました。

BACKNEXT

最近の投稿から

パートI:外国人に対する米国での課税 パートII:税務申告書の仕組み
© 2017 Shoji Hoshino CPA, All rights reserved.