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パートI:外国人に対する米国での課税 パートII:税務申告書の仕組み
アメリカ(米国) 個人所得税・
2020年度想定Q&A


マイホームは節税に役立つ

 自分の住宅を持つのと、アパートや借家に住むのとでは、ここではどう違いがありますか?

 自己の住宅(1軒のみ)所有には様々な税の優遇措置があります。セカンドハウスの分(複数の場合はその内1軒のみ)も含め、住宅ローンの支払い利息、利 息の前払いであるポイントまたはオリジネーションフィー、不動産税が経費として計上できます。前にご説明したよう に、不動産税の控除には制限が設けられるようになったにしても、住宅関連の費用は控除としてはそれなりに大きな額と なり、相当額の節税になります。


例えば、年間で住宅ローンの支払い利息が1万5千ドル、不動産税の支払い1万2千ドルの内控除可能額が7千ドルあり、自分の 平均税率(最終確定税額の課税所得に対する比率)が25%だったとしますと、単純にいえば支払い合計の2万2千ドルに対する25%である5千5百ドルもの連邦税の節税がもたらされます。

こういった住宅に関する恩恵は自宅を持っていない人には何もありませんから、自分の家を持つのはIRAと同じくこの国に長く住むつもりの人には一般的にはまだお勧めと云えます。

 寄付なんですが、証拠は必要ですか?

 必要です。250ドル未満の寄付であれば、証拠としてはキャンセル小切手または寄付先からの領収書で充分です。250ドル以上の寄付だと、受取りを示す書面での領収書を寄付先から貰う必要があります。

また、合計額が500ドル超の価値の「物品」の寄付については、別表Form 8283に内容を記入し申告書に添付することが義務づけられています。

更に、5千ドル以上の寄付となると、別表Form 8283への内容の記入に加え、書面での鑑定評価(a written appraisal)を入手することが必要になります。鑑定人は依頼人とは関連者ではないこと及び適格鑑定人としての資格に 合格していること、をForm 8283のPart IVに宣誓し署名をして貰う必要があります。

そして寄付の価値が$2万以上の場合は、鑑定評価書をForm 8283に添付することも必要になります。鑑定にかかる費用は寄付金に加算することはできませんが、後で説明します「その他の個別控除」に加えることが可能の筈です。それから、過大評価(substantial or gross misstatement)があった場合、罰金(civil penalty)が課されるので要注意です。

それから500ドル超の価値の自動車、その他車両、船舶(ボート)、または飛行機の寄付については、更に寄付先から書式 Form 1098-CのCopy B(あるいはそれと同等のもの)を貰い申告書に添付することが義務付けられています。


 慈善コンサートへ行きましたが、どうなるのでしょうか?

 寄付に対してコンサートやディナーという見返りの恩恵があった場合、寄付先は恩恵の推定価値を示す文書を寄付者に提出する義務がありますし、寄付者はその額だけ差し引いて残 りの額を寄付金とします。寄付先からの手紙で確認してみて下さい。

寄付金については、2017年 まではAGI50%ま での金額が控除可能でしたが、税法改定により、2018年以降 はAGI60%ま での増加となりました。

寄付金は「3 税額計算の流れ(連邦税)」 にある「個別控除」の一部となる訳ですが、「個別控除」の金額が 「標準控除」に達しない場合は、結局は「個別控除」ではなく「標準控除」を選択することになり、折角計上した寄付金 から何の恩恵も受けることがなくなります。 しかし、2020年及びそれ以降の年については、上限500ドルまでですが寄付金を「所得調整(差引き)」として計上できることになりました。


  次に災害・盗難損失とありますが、これももう少し説明して下さい。

 医療費と同様に、保険の受取りを差し引いた自己負担分が対象になりますが、税法改定により、2018年以降は個人的使用の財産personal-use propertyについては、連邦政府指定の災害federally declared disasterに基づく災害・盗難損失だけしか控除の対象にならないことになりました。それから、例えば白蟻によって家が突然に倒れても、これは長い時間の末起こった崩壊であるため残念ながら対象となりま せん。

数年前になりますが、Bernard Madoffによるネズミ講(Ponzi scheme)詐 欺の被害が大きな話題になりましたが、これとこれに類する詐欺による被害は「盗難損失」として計上できました。

対象となる各損失から100ドル(2009年の500ドルから減少)を差し引いた金額の合計額がAGIの10%を超過した額だけが控除の対象となります。ですから、これも連邦指定の災害に起因することが必要である上に、医療費と同じく多大の損失を蒙ったあるいは余程所得が少なかった年だけが控除可能となります。

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